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神戸市が目指すべき方向と担うべき役割

都市にはそれぞれ目指すべき姿と担うべき役割があると思います。

企業だとビジョンとか存在意義のような言葉に置き換えられて表現されることが多いと思います。私が株式会社アイ・エム・ジェイを経営していた時は「インタラクティブ・エージェンシーNO.1」をビジョンとして掲げ、「ネット業界の電通になる」ことを目標としていました。

では、神戸市は何を目指すべきなのでしょうか?

神戸市は、株式会社神戸市と言われた時代から、「国際港湾都市」「ファッション都市」「アーバンリゾート」「デザイン都市」「医療産業都市」など、その都度目新しい言葉を掲げて、目標を提示してきました。私はこれらのキーワードが間違っているとは思いません。むしろ時代を先取りしたテーマであったり、神戸らしい言葉だったりすると思います。ダメなのは「やり切っていない」のです。私がいた広島県庁でも湯崎知事が口を酸っぱくして言っていたのは「予算主義から成果主義への転換」。役所の体質として予算獲得までは非常に論理的で、美しいテーマ設定をするのですが、予算が取れた瞬間に消化することが目的になり、成果へのこだわりが薄くなるのです。

人事評価も継続事業を粛々と改善している人より、目新しい事業を立ち上げる人が注目を浴び、評価される傾向があるのは言うまでもありません。おそらく神戸市も何十年と同じ傾向だったのではないでしょうか。数年置きに目新しいテーマ設定をし、前の担当者が掲げたテーマはいつの間にか忘れ去られる。それが成果を挙げていようといまいと、仕上がったかどうかなど関係なく、次から次へとアジェンダ設定して目先を変えていくことの繰り返しだったと思うのです。

当然、1981年のポートピア博覧会時の輝かしい時代以降、神戸市の力は右肩下がり、どの言葉も定着しているとは思えません。その言葉を実現出来ているとも思えません。東京でこれらの言葉を知っている人は皆無に近いのではないでしょうか。神戸に住んでいる人ですらどこまで浸透しているか疑問なくらいです。

ビジョンとか向かうべき方向はそんなに変えるものではありません。十年二十年かけてやり遂げるものです。そういうテーマ設定と粘り強い執行が今、神戸市に必要なことだと私は思います。そのためには組織人事の考え方も変えていく必要があるでしょう。広島県庁においても個人スキルの底上げをし、民間企業と伍して組める組織力を構築するために、人事異動の間隔の長期化を湯崎知事に要請していましたが、広報や国際、情報関係の専門性の高い職種については異動サイクルを3年程度から5年以上に変えて専門性の向上を図っていくという決定がなされました。他県の例でいうと、山梨県のワインが世界的にも評価されるようになった裏には、10年以上も人事異動せずに山梨ワインのブランド化一筋で仕事をし続けた職員がいるのです。

さて、では神戸市はどんな役割を担い、どこを目指していくべきなのでしょうか?

まずはわかりやすいイメージでお話します。もしも野球のオールジャパンチームがあるとすると神戸は間違いなく1番バッターでしょう。先頭バッターとして突破口を切り開いていく役割が求められると思います。新しい文化を真っ先に取り入れ、次につなげていく姿は、あのイチロー選手と同じ役割だと思うのです。
視点を変えて東西対決における関西チームだとどうでしょう?
神戸の役割は3番サードだと思います。京阪神がクリーンアップを打たないと西日本は沈没します。4番は大阪に任せるとしても、走攻守そろってセンス良くチームを牽引する役割です。自ら打って打点も稼ぐ、塁に出てかき回して大阪、京都のヒットでホームに帰ってくる、そんなイメージです。時々、沈み行く神戸を見て「大阪のベッドタウンになるしかない」という人がいますが、神戸ほど潜在能力がある街が大阪の衛星都市になるだけでは絶対ダメです。神戸が諦めたら日本中の小さな町はもう生きていく術がありません。歯を食いしばって神戸は西日本のクリーンアップを打つ気概と誇りを持たなければいけないのです。

ではどんな都市を目指すのか? 

商都・大阪、モノづくりと歴史の街・京都と並んで神戸が価値を発揮出来るのはやはり文化の街だと思います。それは生きるために必須の衣食住ではなく、人生を楽しむための衣食住が生活の中に定着し、世界の文化を取り入れ、アレンジし、交流する。それを日本全国に伝えていく、世界に発信していく。都市と自然が調和し、豊かでゆとりのあるライフスタイルを実現する街。老若男女や外国人の区別がなくコミュニティに溶け込み、かつての「早く走る」ことだけを良しとした日本スタイルではなく、21世紀の日本の生き方・速度のお手本となるような神戸スタイルを生み出す。そんな国際文化都市となることが神戸が担うべき役割であり、目指すべき姿だと私は思います。

神戸は「神の戸」と書きます。すべての起源となる神から与えられるものの戸、すなわちゲートウェイが神戸なのです。だからこそ日本初のモノ・コトをたくさん生み出してきたわけです。いつからかHIVや震災、インフルエンザなど悪いことのイの一番になることが多くなったのは、都市開発という名の乱開発による自然破壊が神様を怒らせたという人もいるほど。それほど私たちは先人から受け継いだ神戸の自然を壊してしまっていますが、もう一度それを再生させて、気の流れを良くし、ゲートウェイの街として復活させたいと思っています。
そのためには港や空港、情報インフラなどの役割も重要だし、それを使いこなす国境を越えて活躍する国際人の育成も急務です。さらには神戸っ子の気質として「進取の気性」を脈々と受け継いでいかねばなりません。閉塞感あふれる日本を打破し、新しいスタイルを打ち出すのは神戸しかありません。神戸ならきっと出来ると思います。パリ、ミラノ、ベネチア、バルセロナ、シアトル、サンフランシスコ、プサン、天津など世界の都市とのネットワークを生きたものにし、国際文化都市・神戸をリ・スタートさせたいと思います。


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プロフィール

樫野孝人

Author:樫野孝人
株式会社CAP代表取締役社長
株式会社プロテラス  取締役
神戸リメイクプロジェクト 代表
神戸ひとマガジン
「裕ちゃんを探せ!」創刊編集長

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